(8)コンパニオンバードの繁殖の未来「キーマンは、だれ? 」

いつもありがとうございます。鳥爺です。

「鳥爺の話は20年以上も前のことでしょう!? 今は違うよ」

と思われる方もいらっしゃると思います。
私もそう思っていました。しかし、多くの愛鳥家の皆さんからの話や、以前お伝えした感染症(特にPBFD)が減少しないこと、さらにトリコモナス症(寄生虫による感染症)に感染している文鳥が非常に多いことなどを考えると根が深いようです。
ちなみにトリコモナス症は繁殖場で相当数の親鳥が保有しているそうです。

さらに決定的なことは価格です。
20年以上前と現在の鳥の価格は、そんなに変わっていません。
もちろん珍しい品種などは高くなっていますが、未だにホームセンターなどのセールを見たりすると幻滅を感じます。

製造物のように、合理化や近代化を図ることによって低価格は実現できるかもしれません。しかし尊い命は誕生されることは、簡単なことではありません。
その意味を理解すればするほど手をかけ、時間をかけ、愛情を注いでも足りないくらいです。
もしその進歩が見られれば、当然価格と連動するはずです。
もちろん責任は鳥業界だけではなりません。価格が安い鳥を求める私たち愛鳥家の責任でも大いにあるでしょう。

価格を上げると売れない→だから安くする→そのためにはできるだけ合理化する→合理化するための方法として、掃除を含めいろいろなことを省略、削減する。

この連鎖で生じることは、生まれてくる尊い命が病気をすでに抱えているか、あるいはすぐ病気になる、ということではないでしょうか。
生まれたばかりのヒナは生命力は強いはずです。でも、汚染された環境に長くいれば病気に罹ったり、罹った病気が悪化することは避けられません。
その環境の中で生き延びた子が強い子で、そうではない子は「淘汰」されていいのでしょうか。

私はブリーダーたる者は、尊い命を誕生させる以上、全ての命に責任を持つのが当然だと思います。
弱い子は自然界では淘汰される、だから何もしない。それはプロのブリーダーとしては失格ですし、そんな気持ちを命を弄んではいけません。

すみません。ちょっと熱くなってきましたので、少し視野を広げて考えたいと思います。

日本と海外の繁殖事情にどんな違いがあるのか、

どうしたらこの連鎖を止めることができるのでしょうか。

愛鳥家の皆さんは、きちんと説明すれば理解してもらえます。
でも、そう簡単にはいかない人たちがいるのです。

そうキーマンは職業としているブリーダーです。
私はブリダーのこれからの力量にかかっていると思います。

次回から国内外のブリーダーについてお伝えします。

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