人は、私たち鳥が想像する以上に、忙しいようです。
子どもにだって学校がありますし、大人になればお金を稼ぐために会社などへ働きに出ていることがほとんどです。
鳥にだって日々立派な仕事がありますが、人には、私たち飼い鳥にとっては想像を絶するような過酷な仕事がある場合も少なくありません。
あなたがブリーダーさんのもとやペットショップや保護施設にいる場合は、日中いつでも人がそばにいたかもしれません。
ですがふつうの飼い主さんは、日中、家をあけていることが多いようです。そうなると、あなたは「お留守番」をしなくてはなりません。
人は働かなければ食べられない世界に生きているのです。飼い主さんが働いてくれなければ、飼われているあなただってごはんにありつけなくなってしまうかもしれないのですから、わがままは言えません。
ご家庭によっては、一日中あなたのそばに人がいてくれる場合もあります
それはとてもラッキーなことです。でも、そういう人だって、家をあけることもあるでし
ょう。
また、ずっと家にいると思っていた飼い主さんが、あるときから突然、毎日外に出るようになることもあります。
はじめはさびしいかもしれませんが、飼い主さんの事情は事情として、人と生きていく以上、私たち鳥はそれを理解し、慣れていかなければなりません。
さて、大事なお家の留守をまかされたときの心構えについてお話ししましょう。
まずは心配しないこと。
心配しすぎて、ケージの中で暴れたり、毛引きをしたりしないこと。きもちはわかりますが、あなたの心配は飼い主さんをその何倍も心配させることになります。
大丈夫。飼い主さんは帰ってきますから。
飼い主さんが帰ってきたときのことを楽しみに、体力を温存するくらいのきもちでかまえておきましょう。
飼い主さんによっては、さびしい思いをさせないように、音楽をつけっぱなしにしてくれたり、夕方になると明かりがつくようにしてくれたり、いろいろ工夫を凝らしてくれることもあるかもしれません。
また、留守中、さびしさを紛らわすことより大切になるのは、私たちの命にもかかわってくることです。
すなわち、ごはんと水がちゃんと用意されているかということや、室温が私たちにとってちょうどよく保ってもらえるかということ。
鳥のきもちになってくれる飼い主さんなら大丈夫だと思いますが、飼い主さんの留守中に快適に過ごせるかどうかは、飼い主さん次第。
きもちの持ちようでどうにかなる部分は、あまり悲観的にならずに楽しむことが、毎日を
楽しく生きるコツです。