鳥のきもち「迷子にはならないように」

ケージの外に出る機会が多くなると心配なことがいろいろあります。

部屋の中においてはキッチン周り。特に火を使っていたら危険です。

また、お風呂も危険ですね。浴槽に水が貯まっていて、もし、落下したら溺れてしまうかもしれません。

ケージの外は危険と隣り合わせですので、飼い主さんの姿が見えないときは、できるだけケージの中にいたほうが安全でしょう。

そして重要なのが誤って屋外にでてしまい迷子になることです。

窓や出入口が開いているときケージから出してもらったら勢いで、飛びまわったはずみで屋外に出てしまった。

いつものように飼い主さんの肩に止まっていたら、そのままベランダに出てしまい、ちょっとした音でびっくりして飛び立ってしまった。

このようなケースであなたの仲間が迷子になっています。

迷子になった鳥たちを見つけるために、飼い主さんは必死に探します。

もちろん迷子になった鳥たちも飼い主さんやお家を探そうと必死です。

しかし、屋外にはあなたの知らない世界がいっぱいです。

あなたを襲ってくる鳥や動物がいます。

すごいスピードで走ってくる車という物体があります。

最初はそんなに遠くには行けないのですが、そんなこわいことに直面することで、さらに遠くに飛んでいってしまい、とうとう飼い主さんに見つけてもらうことができないことが多いようです。

では、迷子になったらどうしたらいいでしょうか。

まず、できるだけ遠くに行かないようにしてください。

自分のお家を探そうとして飛びまわると、すぐ天敵であるカラスなどの鳥が襲ってきます。

あなたはふだん飛び慣れていないので、飛び方も上手じゃないし、体力もありません。

できるだけ目立たないようにしてください。

カラスの声を聞いたり、姿を見たらすぐ隠れてください。

そうそう、カラスは黒い鳥です。鳴き声は「カァー、カァー」と鳴きますので、すぐわかるでしょう。

でも、賢い鳥なので絶対に気を許してはいけません。

さて、遠くに行かないとしても車やバイク、自転車などが通る低い場所は危険です。

安全な場所を確保しましたら、次にすることは人に呼びかけてください。

人の姿が近づいたら、できるだけ大きな声で鳴きましょう。

鳴き声に反応する人が見つかるまで鳴きましょう。

そういう人が見つかると、すぐあなたを見つけてくれます。

お互い目が合ったら、その人の近くに寄ってください。

たぶん、あなたを保護してくれると思います。

飼い主さんにすぐ見つけてもらえることはできなくても、あなたの命の安全はこれで大丈夫です。

あとは、あなたを保護してくれた人が、あなたの飼い主さんを探してくれるのを祈るしかありません。

もし、あなたが人の言葉をしゃべることができるのでしたら、まず次のことを覚えましょう。

あなたの飼い主さんが住んでいる住所と電話番号です。

今まで迷子になった仲間が、このことをおしゃべりしたおかげで元の飼い主さんのところに戻れたということがいくつもありますので。

でも、住所や電話番号が言える特技がある仲間はほんの少数です。

私たちは別の方法を学びましょう。

それはコンタクトコールです。

コンタクトコールはお互いの存在を確認し合うことなので、普段から飼い主さんと口笛や特定の音などを決めておきましょう。

万が一、迷子になりましたら自分からコンタクトコールで呼びかけ、飼い主さんを探しましょう。

くれぐれも遠くに行ったりしないようにしてくださいね。

飼い主さんもきっとあなとを見つけるために、警察署、保健所、ペットショップ、動物病院などの連絡をしてくれています。

また、近所に張り紙をしたり、インターネットで迷子情報に書込んだり、あらゆる手段を使ってあなたを探しているはずです。

もし、飼い主さんが気付かなくても、世の中にはたくさんの鳥好きな人がいます。

きっとあなたの見つけ出し、保護してくれるでしょう。

そこから飼い主さんが見つかる可能性は高いのです。

希望を捨てないで、飼い主さんや世の中の人を信じましょう。

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