(2)コンパニオンバードの繁殖の未来

いつもありがとうございます。鳥爺です。

私が一番最初に繁殖に携わったのは、まだ小学5年生の時でした。

当時、世の中は鳩レースブームでした。
東京オリンピック開会式で放たれた鳩のレースがきっかけで、長期的な鳩ブームが続いていたのです。

私も幼いながら、鳩を飼っている友人が羨ましく、いつか鳩を飼いたいと思っていました。

その想いが現実になる日がやってきました。
鳩に詳しい長兄が小鳥屋に一緒に付いてくれることになったからです。

田舎に住んでいた私にとって小鳥屋がある市内は遠く、まるで都会のようなものです。
小学5年生の田舎者が、一人で行くにはハードルが高過ぎました。

でも、4歳年上の長兄が一緒ということで、1年に1、2回しか行かない市内に繰り出すことができました。

当時のペットショップといえば、小鳥屋です。
そもそも「ペットショップ」という言葉すら聞いたことがありません。
現在のペットショップの主流である犬や猫は買うのではなく、もらったり、拾ったりするものでした。

当時私が憧れた仕事はいうまでもありません。小鳥屋で働くことで、夢は小鳥屋を営むことでした。

そんな憧れの小鳥屋に鳩を買いにいく前日は、遠足前夜の眠れないどころの騒ぎではなく、それ以上に興奮して眠れなかったことを今でも覚えています。

いよいよ小鳥屋の店内へ。
今考えたら小さい店舗です。広さも10坪くらいだった気がします。
そこに小鳥がたくさんいました。
小鳥といえば、ウグイスやメジロなどの和鳥です。
今は飼えませんが、当時は問題なく飼える時代でした。

私の目的には鳩です。
この小鳥屋には鳩が3羽いました。
1羽のレース鳩とペアの鳩です。

レース鳩は、当時の私でもわかるくらい素晴らしい体格をしていました。
「鼻こぶ」と呼んでいた鼻の周りの白い部分がかなり大きく、オスであることもすぐわかりました。

店主が血統書を見せてくれました。
私はよくわかりませんが、長兄が興奮していましたので、すばらしい家系の鳩のようです。
価格は700円。

そしてペアの鳩。
「鼻こぶ」の大きさの違いから、オスとメスのようです。
ただ、レース鳩に比べると明らかに見劣りします。
こちらも700円。

700円は当時私の小遣い金の2ヶ月です。
長期間節約して貯めた小遣い金を、鳩に使うことは覚悟の上でしたが、どちらにするか迷いました。

長兄は「このレース鳩がいい!」と。
店主も「こんなレース鳩が700円は、安いよ」と。

でもその悪魔の囁きを一蹴し、ペアの鳩を買うことに決めました。

このペアの鳩が私の初めての繁殖が、今の自分を繋がると思うと感慨深いです。

さてこのペアの鳩がどうなったか!?
よかったら次回もお付き合いいただけたら嬉しいです。

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