私たち鳥の仲間は、体調が悪かったりしてもその様子を隠すのが美徳と考えています。
美徳というとカッコよく見えますが本当はそうではありません。
自然界でそんな様子を見せてしまったら、すぐ肉食系の動物に襲われてしまうからです。
でも、私たち飼い鳥はよほどのことがない限り襲われる心配はありません。
それよりも野生の本能のまま体調が悪いのを隠しているほうが問題です。
飼い主さんがあなたの体調に気付いたときには、病状がかなり進行しているかもしれません。
最悪の場合、命を落としてしまうかもしれません。
だからガマンするのはやめましょう。
また、体調が悪いとき、 飼い主さんは気づいてくれるだろうと思ったら大間違いです。意外と気づきません。
あなたにとってはオーバーに訴えたつもりでも、気づいてもらえないことが多いようです。
かなり症状が進んだときに、初めて気づく飼い主さんが多いようです。
たとえば寒いとき、食欲がないとき、どこか体が痛いときなどできるだけオーバーに飼い主さんに訴えましょう。気づくまで訴え続けましょう。
では、どうしたら気づいてもらえるのでしょうか。
飼い主さんはあなたの食欲を毎日チェックします。
そのとき、食事量が少なければ、まずここで気づいてもらえる可能性があります。
ここで飼い主さんに心配かけないようにと、食べたふりをしてはいけません。
私の友人は、食べたふりをして飼い主さんを安心させてしまい、結局入院するところまで状態が悪化してしまいました。
また、体調が悪いと体温が低下しますので、つい体をふくらませて体温調整をしませんか?
でも、飼い主さんが見ているとふくらませるのを止めて、「大丈夫!」という雰囲気を演じているでしょう!?
これもいけません。
体温が低下するのは危険です。
何もガマンすることはありません。体をふくらませて、今の状態を訴えてください。
飼い主さんが気づいてくれれば、ケージごと暖かくしてくれるでしょう。
私の友人でくしゃみが得意な鳥がいます。
彼は飼い主さんが喜んでくれるので、タイミングよくくしゃみを連発していました。
しかし、あるとき本人(鳥)が体調を崩して、本物のくしゃみを連発しました。
飼い主さんは「またか」と思って本気にしてくれなかったのです。
そのため本当に体調が悪いことに気づくのが遅れ、彼も入院することになってしまいました……。
飼い鳥にとってガマンしたり、がんばったりすることは美徳ではありません。
どんな小さな体調変化でも、大げさにアピールしましょう。
アピールのおかげで病院に連れて行ってもらえて、何も問題がなければ、笑って済ませられます。
もし何かあっても、早期発見早期治療になります。
ガマンしない、がんばらないを実行しましょう!