「愛は盲目」なんて人間の言葉にあるようですが、鳥も同じようにそうなってしまうものです。
実は私もそうでした。鳥たちは人を好きになると盲目になります。好きな人以外はみんな無視、もしくは敵みたいな感じになるのかもしれませんね。
なかには、こんな悲惨な例もあります。
夫と妻の二人暮らしに一羽のインコがいました。このインコは妻である奥さんにぞっこんです。
しかも奥さんは専業主婦。朝、夫であるご主人を職場に送り出したら、奥さんとインコの二人だけの甘い生活をエンジョイしています。
そんな甘い生活が夜、ご主人の帰宅とともに崩れます。
インコからすれば、ほとんど家にいないご主人は侵入者であり、敵とさえ思っているかもしれません。
インコは恋人である奥さんを、侵入者であるご主人から守らなければなりません。
だから、そんな敵と奥さんが仲良くしていることが信じられないのです。
インコはケージの中で、胸が張り裂けそうなくらいなのです。このような3角関係は、飼い主さんにとっても飼い鳥にとっても、よい状態とは言えませんね。
私たち飼い鳥は、とかくひとりの飼い主さんに夢中になってしまう傾向があるようです。そして、ほかの家族やメンバーをライバル視したり、攻撃的撃的になってしまうことも少なくありません。
しかし、すべての家族と仲良く暮らせてこそ、コンパニオン・アニマルとしての役割を果たせるというものではないでしょうか。
こじれた関係は、鳥のお気に入りの飼い主さんと、反対にライバル関係にあるほかのメンバーの役割をチェンジすることで修復できることもあります。
ライバル関係の家族が、ごはんをあげたりなどの鳥にとってうれしい役割を担うことで、次第に鳥の信頼を勝ちとることも十分可能なのです。